五家宝



 五家宝は 熊谷の銘菓と長く思っていましたが
 埼玉県加須にも有りました

 文久二年創業 武蔵屋本店は加須では唯一の
 手作り五家宝を製造する老舗です












 五家宝の材料は もち米 水飴 砂糖 黄な粉のみ
 国産材料のみ完全無添加の手作りです

 もち米を蒸して平たく伸ばし小さな四角に切った種を
 焼いて丸く膨らませます

 種には全く味がありません

 この種は 業者に頼んで作って貰っているそうです













 水飴に砂糖を加え熱し種にかけて
 良くかき回します
 拡げて扇風機で少し冷やします


































 水飴を満遍なく廻すために素手で少しこねます
 熱そうですね
 俵型に整えて


 外側に皮になる部分をつけて黄な粉をまぶします
 この段階では ふにゃふにゃのやわらかさです








































 熱いうちにのし板で只管丸く伸ばしていきます
 柔らかいので丸い形を維持するのが難しい






















 左右に動きながら手早く伸ばし 小さな木型で太さを確認し
 同じ太さに揃えます


 蕎麦切り用よりは可也長めの包丁で切って出来上がり
 店主曰く 切りが全工程の中で一番難しい

 伸ばしは2〜3年でマスター出来るとか


















 六代目 鳥海由行さん

 初代 亀吉は印旛沼の出身 165年前に利根川を
 筏で登り 武蔵野国不動岡村に辿り着いたとか
 利根川の大洪水の折 干飯を蒸し黄な粉でまぶして
 棒状の菓子にして五菓棒として文化年間に売り始めます
 熊谷ではその後10年ほど経って売り出したと
 埼玉風土記に書かれているそうです

 文久二年 現在の不動尊門前に店を転居し 
 五家宝と改めたとか

 週末には羽生インターの登りSAで実演販売も
 手掛けているそうです








 工場の隅に置かれていたのは
 伸ばす自動機械

 1.歩留まりが悪い
 2.詰ったり切れたり壊れ易い
 3.味の深みが出し難い
 4.出荷量が減った

 との理由で 今は完全手作りに挑戦して
 おられます

 今や手作りを続けているのは武蔵屋本店のみ
 だそうです




 老舗らしい重厚な看板




































 通常は 2〜3日番什で寝かせて少し固めのものを出荷するそうです
 昔は可也固いものだったのが 最近の若い人は柔らか目を好むので
 段々柔らかくなってきたそうです

 店頭では 出来立てを10:30頃 数量限定で並べています















 一番上に置いたのが 店頭販売の「生」








 格(ごう)天井は 中々贅沢な造りです

 日本三大不動尊の一つの門前町は
 浅草辺りの鳶職の講中が良くお参りに来たそうで
 纏の絵を贈られたのだそうです

 お参りの参詣客相手に 饂飩や菓子が名物に
 なっていったのだそうです

 










-------------------------


 熊谷の銘菓 五家宝(ごかぼ)です

 今や 手作りの五家宝は この店でしか
 手に入りません

 たね仁

 糖蜜の火加減で その店の味が変わるのだ
 そうです









 ふとまき です  直径 4cm

 これが五家宝の原型
 たね仁が復活させました 
 普通の五家宝より淡白に感じるそうですが
 私は此方の方が好き