狛犬博物館

 神社を巡っているうちに 狛犬の世界も面白そうだなと感じ始めました

 日枝神社

 先ずは 50年お参りを続けている日枝神社から





















 日枝神社 本堂の前に一対の猿像があり此れが狛犬の代わりなのかと
 ずっと思っていました
 ところが 此れは神猿像なのだそうです
 日枝神社のお使いは猿ということで 二体の猿像が置かれているのだそうです






















 赤坂日枝神社西参道に鎮座まします狛犬 大変大柄で胸も盛り上がり
 勢いを感じます

 台座に 原型 三木 宗策
     石匠 野村 保泉
     昭和9年10月  とあります

 この頃が 神社全盛時代でしょうか



 三崎稲荷神社


 水道橋駅前 三崎稲荷神社

 早朝から次々にお参りの方が訪れます

 江戸幕府開府前に 大手町 日比谷 新橋に広がる日比谷入江に
 突き出して居た岬に因む三崎町(現在の駿河台)からこの地に遷座されたのは明治38年だそうです

 5月の例大祭は隔年に行われ 今年(平成22年は)本祭の年
 9基の神輿が練り歩くそうです

 将軍家光の時に参勤交代が始まり 
 諸大名は上京の折に先ずこの三崎神社を参詣し帰国時にも参詣する慣わしとなったとか




























 中々表情豊かな狛犬達です


 乃木神社


 赤坂 乃木神社
 















 何とも現代的な狛犬です



















 神楽坂善国寺


 神楽坂毘沙門天 善国寺















 伸び伸びとした良い字です
 惚れ惚れします




















 毘沙門天の狛犬 毘沙門天信仰からこの狛犬は虎
 石の虎はとても珍しいのだそうです
 石工は 原町 平田四郎右衛門 横寺町 柳沼長右衛門 と説明書きに有ります


















 芝大神宮


 芝大神宮です
















































 後姿もきちんと彫られていて 中々良いです


 狛犬と台座は時代が異なるようです

 台座はこの地区のめ組が奉納したもので
 しょうか













 阿形の角は 一度折れて
 継いだ痕が見えます


















 神田明神


 神田明神です

 此方の狛犬は 中々勇壮な
 お姿です
















 上野国立博物館





















 狛犬を追いかけ始めると狛犬の友達が沢山眼に飛び込んできます
 此方は 上野東京博物館のライオン像 阿吽の形になっています


 東京庭園美術館


 目黒 東京庭園美術館です

 昭和8年朝香宮邸として建てられた
 アールデコ様式 現在は美術館です

























美術館前に鎮座する狛犬


 後姿の華麗さでは
 一二を争う一品と見ました












靖国神社

狛犬シリーズ 今回は靖国神社です















 先ず第一鳥居の手前に鎮座まします狛犬 
 昭和41年11月3日建立
 石工 小澤 映ニ
 施主に 勲一等 清瀬一郎とあるのは 東京裁判で東條英機の主任弁護人を務めた
 衆議院議長の清瀬さんのようです
















 第一鳥居を越えて直ぐ二対目の狛犬が見えます
 何か 東洋風の居住まいを見せています























 大村益次郎の大きな彫像の南側に靖国通りに面した石鳥居が有り
 鳥居の脇に三対目の狛犬が社を守ります
 メソポタミアの獅子を思わせるような
 大変モダンで何かエキゾチックな雰囲気さえ感じます

 





















 神門を潜り本殿南側の南門の前に四対目の狛犬が
 此方はブロンズ製 此方も違った意味で異国風
 施主は井関農機とありました


上野鈴本演芸場


 上野鈴本演芸場 です

 現在東京の寄席の定席は
 浅草演芸ホール 新宿末広亭 池袋演芸場と
 此処の4箇所のみです




































 寄席の入り口に 狛犬が置かれています
 阿吽の形ではなく 両方とも大口を開けて笑っているような...
 此れも 洒落のうちでしょうか


日比谷神社





















 新橋駅の南側を第一京浜国道がJRの線路を潜った所に鎮座まします
 お社は未だ新しくどちらからか移転して来られたようです
 狛犬は 小柄ですが少し古いもののように思われます


 八坂神社


 色鮮やかに改装なった京都八坂神社です














 八坂の丹の色は鉛丹という鉛の化合物の
 ようですが ひときわ明るく感じます











 八坂神社は 狛犬が多く飾られています

































 ブロンズ製が多いようですが
 何れも表情が豊かです






















































 東側には石彫りのものも有りました



 此方は陶器製でしょうか
 損傷が激しく金網に囲われ
 鑑賞には向きません

















 御穂鹿嶋神社















 慶應四年三月十四日 薩摩藩蔵屋敷のあったこの地で西郷隆盛と勝海舟が会談し
 江戸城の無血開城を決めたといわれます


 この周辺には 薩摩藩の屋敷がてんざいして
 いたようです

 蔵屋敷は 江戸湾の砂浜に面しており
 落語 芝浜の革財布を拾う場所は
 この地であると説明がされて有りました










 会見の碑から海に向って歩くと 直ぐ
 変わった形の狛犬が迎えてくれます

 同じ石の上に二頭が並んでいるのは
 珍しい配置です
































 碑に背を向けて 海に向って
 御穂鹿嶋神社がありました













 芝浜囃子の碑
  橘 右近師の筆によります

 芝浜囃子がどんなものなのか
 興味が湧いて来ます

















 子獅子を右足で抑えた
 古式に則った形































 良い顔付きです



 掲題に置かれた「力石」(ちからいし)

 重さは ほぼ俵一俵分60kg程度といわれます

















浅草神社


 浅草浅草寺の北東にある浅草神社です

 浅草寺から此処まで足を伸ばす人は
 少ないようです



























 吽形に角はありませんが 江戸期の古い形式のようです
 寄進者 大工虎五郎 文三郎 の名前が台座に刻まれています

















 三社睦会からの寄進 社殿復旧記念とのこと ブロンズ製です


 芝東照宮






















































 天明期の作品との刻印がありました
 とても勇壮で豪華な彫です


 愛宕神社


 愛宕神社の男坂は
 四国丸亀藩曲垣平九郎の出世の石段
 で有名ですね






































 此方の狛犬はブロンズ製 筋肉質豊か装飾的です


 水天宮


 水天宮です





















 中々風格のある狛犬です

  





































 大阪難波橋 通称ライオン橋のライオン像 阿吽の形をとっています 大阪単身赴任中は 良く前を通りました


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 上野花園神社参道に建つ狛犬 可也痛みが激しく些か哀れを感じます
 形式的にはかなり古いものなのでしょうか


 


















 同じ境内に建つ狐像 昭和39年奉納 三遊亭円歌と刻まれているので三代目でしょうか


 花園神社の直ぐ隣 五條天神社

 ご祭神は 大己貴命(大国主命) 少彦名命 菅原道真公

 日本武尊の東夷征伐の時 この地に祀られたとのこと




















































 此方の狛犬は とても細身のタイプ 顔付も精悍です

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 浅草下谷神社です

 偶然 近くを通りかかって ふと足を向けました

 神社の歴史は古く 天平二年(730)上野忍ヶ岡に
 創建されたと伝えられます
 延宝八年(1680)上野寛永寺建立のため
 現在の岩倉高校の辺りに移転
 関東大震災の後 区画整理により
 昭和3年(1928)現在の地に移転しています
 拝殿の天井には横山大観の雲竜図が有るそうです

 古くは下谷稲荷社と呼ばれ 稲荷町の地名もこの神社に由来します




 境内に 五代目柳家小さんの筆による
「寄席発祥の地」の碑が建ちます

 寛政十年(1798)馬喰町の櫛職人 京屋又五郎が山生亭花楽と名乗り
 「風流浮世おとし噺」の看板を掲げ興行を行い 
 此れが江戸の寄席の始まりと云われています

 山生亭花楽は 初代三笑亭可楽となります















 寄席はねて上野の鐘の夜長哉

   子規の句碑も並んで建っています


















 下谷神社の狛犬は
 細身の胴長
 顔付も少し面長か





















 江戸時代は 赤城大明神と云われた 神楽坂の赤城神社です

 日枝神社 神田明神と並ぶ江戸三社の一つ
 その山車 練物は 江戸城内を通ることが許されていたそうです

















 平成22年10月22日建立の新しい狛犬

 江戸時代に流行った「加賀白山犬」というスタイルだそうです

 現代彫刻としてでも 通用しそうな斬新なスタイルです






















 神社が経営する「あかぎカフェ」

 狛犬同様現代風の造りです

















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