帝国主義への道



 欧米諸国そして露西亜が帝国主義の牙を東アジアに向けていた明治中期の日本にあって 世界の趨勢に遅れてはならんと
 日本発展の為に日本帝国主義を先導して大陸進出を推進した外交官 小村寿太郎その人の果たした役割が良くも悪くもとても大きかったことを
 少しずつ理解し始めています

 色々本を漁っているうちに 外交官としてとてもユニークな活動を続けて居られた 岡崎久彦氏の著作に辿り着きました
 既に書店には並んで居らず
amazonで求めました

 太平洋戦争への源流を探していくと 小村の帝国主義的大陸進出策に行きつくことは以前ご紹介しましたが
 韓国併合への道を示したのも小村寿太郎 ポーツマス条約締結の前年1904年に日本政府は小村の主導により韓国の保護化を決定しています


日本がどの様な対応をしようと露西亜の飽くなき南下政策を時間的に引き延ばす効果しか持たない
ロシアは不凍港獲得だけでは満足せず必ず領土への野心を実現していく 更には露西亜がやらなければ英仏独 そして米国が必ず触手を伸ばす
 満州の次は韓国であり韓国を得た後は 日本に触手を伸ばす 其れは第二次世界大戦終戦時のソ連による北海道割譲要求でも明らかであろう


 鉄道敷設権だけでは満足せず 必ず制海権を確保し領海交通を容易にするため 海峡の両側の領土を要求する
 それが第二次世界大戦終了後も続く露西亜/ソビエトの変わらぬ基本政策でした


 北清事変の後 満州全土に居座った露西亜軍の南下を防ぐには日露戦争以外の解決策はなく 日露戦争後の韓国を押さえるためには 韓国併合しかない
 この結果が太平洋戦争への道筋だったと結論付けます