鰻を食す


 竹葉亭本店です

 昭和50年代 丸の内仲通りに 竹葉亭の支店があり
 お昼に 鯛茶漬け(1,200円位だったか)を食べるのが愉しみでした
 仲通りに日参していましたが 流石に毎日千円飯は無理でした

 店主の別府さんは 大学の先輩 
 同じく大学同期 高橋洋服店の店主「タカジュン」によると
 「本店は備長炭で焼いているが 銀座五丁目晴海通りの店はガス火
 微妙に 焼きが違う気がする」とのこと

 本店の方が 少し高いと聞いていたので 些か敷居が高く感じていて
 今回が初めての訪問でした

 月曜日 11:30開店 予約は出来なかったので
 11:00に並んで 一番を取りました







 看板が二枚掲げられています
 左は 座敷入り口
 右は テーブル席





















 本店は 重箱はなく 丼だけです
 丼(A) ¥2,400円
 (A)鰻は小ですが 今時お安く感じます





















 此れは 見事です
 身は柔らかく 表面はカリッと焼きあがっています
 焦げてもいません

 私の中では Top of Unagi

 ごはんは少し和らかです

 大満足です 堪能しました













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 天保六年(1835) 以来 同じ場所 同じ味わいで続く  江戸川橋 鰻「はし本」



























 この色艶を ご覧ください
 美味しさが お判りいただけると思います

 11:30開店で 12:00前に入ったのですが 予約客が殆どで
 我々が 予約なしの最後の二人 玄関脇の席に滑り込みました

 私は ごはん少なめの「上」にしましたが ご一緒した昭和18年生まれの
 先輩は 「特上でもよかったかなあ」と 健啖ぶりをご披露いただきました

 たれも甘くなく 素晴らしい鰻重でした












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 浅草 前川 です

 以前から一度行きたかったお店です
 スカイツリー下の支店には 何度か足を運びましたが
 本店は敷居が高く 今回が初めての訪問です

 一番安い鰻重で ¥4,212

 平日ランチは もっとお安いようですが 半身とのこと















 この照りは 見事です
 ご飯は少なめ これがまた丁度良い
 鰻とのバランスが良く お重を愉しめます

 鰻を食べると こよなく鰻を愛した故小池君を想い出します
 彼が これを食したら 何といういうか...

 














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 平成30年11月27日は 小池敏雅君の三周忌にあたります

 彼が こよなく愛した飯倉野田岩で彼を偲びます

 彼が逝去されたのは 平成27年11月27日午前10:35
 偶然にも 私は 其の二分後に以下のmailを 彼に送っています

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 小池殿

 
治療が続いて居ることと思いますが その後如何ですか?

 本日午後 時間が取れそうなので15:00過ぎに御伺いしようと思いますが
 大丈夫でしょうか?

 
一般病棟656号室は変わりありませんか?

 大山 俊英


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 当時 私の執務場所は 彼の入院していた東京都済生会三田病院から1kmほどの距離にあり
 少し時間が空いたので帰りに立ち寄ろうかと mailを送ったのですが 何の反応もありません
 その時は 検査でもしているのかと思いましたが その後 弟さんからmailが入り
 小池君が逝去されたことを知り 旅立つ際にちょっと私の処に寄ってくれたのだなあと哀しみが
 溢れました



 本店の前 白い軽自動車が止まっているこの場所が彼の車の駐車場所でした
 彼は 障害者用の駐車許可証を持っていましたが 駐車場から店が離れていると
 歩くのが大変で その意味でも野田岩がお気に入りでした

 彼は 鰻が大好物 しかも この野田岩本店が一番 この店を超える鰻はないと
 いつも熱く語って居ました
 
 二人で云った回数で云えば 築地宮川本纏が 一番多かったと思います
 仕事終わりに 彼の車に乗せて貰い 私は日本酒 酒気帯び運転がそれほど厳しくなかった頃は
 彼も ビールを飲んで鰻の焼けるのを待ちます

 大好きな海外旅行の話 そして日本と云う国は 如何に障害者に優しくないか彼は熱く語ります
 私自身が会社の障害者雇用の責任者であった時期 代表取締役と一緒に労働省に呼び出され
 叱責を喰らったこともあり 障害者の視点で人事施策を考える意味で 彼のアドバイスには
 とても助けられたことを懐かしく想い出します
















 想い出多き本店の一回で彼を 偲びたかったのですが
 今回案内されたのは 本店から少し離れた別館の二階でした
 10年ほど前に開店したとのことでした
 二階へは階段のみのようですので 彼とは行かれませんでした



























 絶対に焦がさない 見事な焼き
 小池君は これをこよなく愛でました

 元々天然鰻の強い味を生かすため タレはあっさりした薄味
 今は養殖もの中心ですが とても上品な仕上がりです



















 鰻重の一番安い「菊」 ¥3,100を頼みました
 料金は税込みですが サービス料10%が附いて ¥3,410 でした

 箸置きは 素敵な鰻型
 (写真を撮ったのですが ピンボケで使えませんでした)

 彼は 独りでも良く 野田岩に足を運んでいたようです
 自分へのご褒美 そしてパワーを貰いたいとき
 彼にとって 野田岩は 大切な場所だったのだと感じます

 60歳の定年を心待ちにしていた彼は 長い闘病を戦い抜き 
 残念ながら59歳で世を去りました
 元気であれば 今も二人で鰻談議に花を咲かせていると思うと
 友を失った哀しみで胸が塞がります
 







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 年一度 富士霊園に仲人Tさんの墓参に行くという名目で
 三島の鰻を食します

 此方は うな繁
 地元では 三本指に入る繁盛店




























 10年ぶりでの訪問となりましたが
 すっかり建替えられておりました























 何方かというと 地元好みの濃い味と記憶していたのですが
 少し薄味になった気がします

 私にはこの方が好みであります














































 この照りを観てください

 たまりませんなあ...



















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仲人のTさんが大好きだった 赤坂ふきぬき























このランチうな重が 何と¥1,980円 
























元々 赤坂のランチはお値段高め 其れが余り気にならぬほど給与は毎年うなぎ登りでしたが 現役時代はゆっくりランチを愉しむ余裕は余り有りませんでした
T夫人に誘われて食べたランチは 思わずメニューを確認したほど お安く提供されています
味も立派 現在は9店舗に増え繁盛しているようです 昔は接待用のお店という印象でしたが 今は庶民にも優しい店です
鰻を食べるたびに 小池君を想い出します 定年を愉しみにしていた小池君が逝って2年半 自由人になったら二人で鰻屋巡りを愉しんでいたろうなと 山椒の辛みが心に沁みるひと時でした

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 お気に入りの店 とても美味しい料理 あの店知っている? 美味しいよ と 知り合いに教えたくなる店ってありませんか? 
 とはいえ 教えて皆が殺到し 混み合えば調理人の疲れから料理の味が落ち 次々に支店を出し経験の浅い調理人がレベルの低い調理しか出来ず 食材も大量に仕入れることで品質が落ち がっかりが多くなる
 だから 教えたいけど教えたくない名店 

 私の鰻好きを良くご存じで 私がこのHPやブログで あの店は旨い この店も良いと書いているのを読んだある人が 「この店を知ったら他の店などどうでも良くなる」と 連れて行ってくれて「ご馳走して」呉れた店

 場所は 箱根湯本 この店の駐車場が駅伝の小田原中継所に使われている場所と思います 鉄道の駅からは少し離れて居り 蒲鉾の鈴廣本店の直ぐ近く 風祭集落にあります
 お店の名前は 「友栄」


 鰻は「青うなぎ」 通常の1.5倍の大ぶりの養殖もの
 敷地内に井戸を掘り 井戸水を使用
 
 席は予約出来ず 到着順ですが 事前に電話をして鰻の予約をします
 従って 売り切れ御免ではなく 店に到着すれば必ず鰻は食せます























 鰻と一緒に是非ご賞味いただきたいのが 肝
 此れも要予約です

 卵の黄身と一緒に

 鰻のたれで煮込んだ佃煮のような 卵の黄身と和えていただきます





















 焼きは 少し強いですが
 身のふっくらした食感は 驚き以外の何物でもない
 こんなに ふんわりした鰻は食べたことがありません

 お店が東京にあれば 日参するところです

 写真は 上うな重(うな重は此れ一品だけ)
 

 ご馳走様でした














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 浅草の鰻の銘店 小柳の改装が終わり再開されました

 店内の写真は 浅草料飲組合のHPからお借りしました

























 写真は 鰻重 竹(\2,835)

 焼きの見事さは 麻布の野田岩に負けない見事なものだと思います
 ちなみに 松(¥3,360)とは お重の大きさが一回り違います
 
 私には 此の位の大きさで充分です

 タレは 甘からずあっさりめ

 お値段もお手頃です












 焼き上がるまで 樽酒金龍山と板わさで

 小柳は 焼き上がりまでそれ程待たせません
 酒を愉しんでいると 鰻重を出すのを待って呉れます

 卵焼きが絶品なのですが 写真を撮り損ねました














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 過日 友人の快気祝いにと野田岩(日本橋高島屋特別食堂内)に行きました
 友人は 大の野田岩ファン 確かに野田岩はお見事です
 この先は 好みの世界 どちらの方が旨いかなんて野暮なことは云いません

 野田岩に行ったお蔭で浅草小柳の鰻が食べたくなって 又浅草に足を運びました
 ここ数年の稚魚の減少から鰻の値段が高騰 小柳も徐々に値上げしています
 この店では長く「松 竹 梅」の三種類の鰻重が並んでいましたが
 今回「竹」がメニューから消えていました
 そこで 今回この店では初めて「松」を頼みました

 少し小さくなったのは眼をつぶりましょう











 この店のたれは 甘くありません
 焼きは 野田岩より少し強いかも知れません
 私は 小柳の鰻が一番のお気に入りです

 この日は日本酒を我慢しましたが
 お酒と とても合います
















 見事完食です 御馳走さまでした





















 この店で忘れてはならないのが 玉子焼き(メニューには出し巻き卵とは書いてありません)

 甘さ控えめで 此れもお酒に合います

 酒の呑めるときは う巻 蒲鉾と この玉子焼きで 鰻の焼けるのを待ちますが
 意外と早く鰻が出て来ます
















 店の隣りにさりげなく置かれた井戸と 配達用の自転車



























 中々洒落た看板

 改装以来 段々現代風になって来ました
 賛否両論です






































 友人の小池君との食事会は 鰻になることが多い
 彼は五代目野田岩の信奉者で あれ以上の鰻にはお目に掛かったことがないと絶賛します
 確かに 野田岩本店はお見事としか云いようがない 焦す直前で仕上げる見事さは 五代目の技

 私は 密かに浅草小柳派を自称して居りますが 今回は日本橋大江戸へ
 土曜日には「いかだ」と称する鰻がお重の外にはみ出す豪儀な品を提供してくれます
 この日も余りの見事さに山椒を振るのを忘れました(写真を撮るのを忘れるのもしばしばです)
 稚魚が急速に採れなくなり養殖物の値段は高騰 天然ものなどお目に掛かることが珍しくなってしまった絶滅危惧種 
 鰻屋が店を畳んだと云う話を良く聞くようになりました
 既に庶民には手が届かなくなりつつある鰻 今のうちに愉しんで置けと御客が殺到すれば 益々将来が不安になります

 年金生活者になったら 鮨 鰻は 遠い昔の想い出になってしまうかもしれません

 なんだかんだ云っておりますが この日の鰻も大変美味しゅうございました