お勧め図書館

 人に本を勧められると 先に発見されたようで少し意地になったりするのですが
                                                                     
蔵書に加えた作品たち

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 「徳川家康は関ヶ原で死んでいた」 竹書房 島右近著

 ウィキペディアにも「俗説」として掲載されている徳川家康替え玉説の歴史は 明治から始まります

 主要な説は以下の通り

   説1 桶狭間の戦い
   説2 関ヶ原の戦い
   説3 大坂夏の陣

 説2説3では 徳川家康の影武者 世良田二郎三郎元信(元は願人坊主)が入れ替わったと主張します

 明治35年(1902418日 村岡素一郎著「史疑 徳川家康事跡」出版社は徳富蘇峰が社長を務める民友社 初版500
 村岡氏は 林羅山著 駿府政治録 慶長17819日の項に「若き日に 駿府で又右衛門某と云うものに銭5百貫で売られたことがある」と
 家康が話したと書き留められていることを発見 更に各地の伝承を聞き集め 売られた先は願人坊主で 本人は淨慶と名乗り
 
やがて名前を世良田二郎三郎元信と改め 初代徳川家康の影武者となる 桶狭間の合戦時に初代徳川家康が殺され世良田が
 二代徳川家康として初代と入れ替わったと主張しました

 昭和33年 南條範夫 短編小説「願人坊主家康」をオール読物に発表
 昭和37年 内容を大幅に書き改め「三百年のベール」出版

 平成元年 
隆慶一郎「影武者 徳川家康」発表

 隆慶一郎は 関ヶ原の戦場で初代家康が打ち取られ 家康の影武者世良田二郎三郎元信がその場で家康に取って代わったと
 想定し壮大な物語を構築しています

 二代徳川家康は 徳川二代秀忠が征夷大将軍となるまでとの条件で替え玉を続けることになります

 この事が 僅か2年余りで征夷大将軍を秀忠に譲った後 駿河で大御所として君臨し江戸幕府と対峙したことの説明として一番判りやすいとしています

 果たして 俗論として片付けることが出来るか 想像の輪を広げてみてください


 TOPICSに使っていたサイトが 不正侵入で障害が生じて 更新が出来なくなっています
 当面 ブログの実験が上手く出来なくなります



 平成26年11月15日 築地玉寿司創業90周年式典が挙行されました
 式典で配布されたのが この本
 大正13年(1924)3月15日 築地1丁目6番地(現在の築地2丁目)に
 28歳の初代中野里栄蔵が「玉寿司」を創業
 二代こと 三代孝正 四代(当代)陽平と続く築地玉寿司の歴史を生々しく語って居ます

 現在の繁盛への道は決して順調なだけではなく 大きな壁がいくつも立ちはだかっていたようです
 順調な本業50億円をあげる中で 銀行に勧められて手を出した不動産投資75億円がバブル崩壊で85%も減額
 メインバンク第一勧業銀行主導の事業再建計画により先代孝正社長退陣
 デベローッパー側からの一方的要求により基幹店新宿ルミネ店退店と苦難が続く中で
 当代中野里陽平社長が築地玉寿司社長として会社を創り上げていく過程が克明に書かれます

 此処まで書いてよいのかと戸惑うほど中身は衝撃的です
 先代 当代とは 幾つかの会合でも親しくお付き合いさせて頂いているので 実に生々しく受け止めました

 リーマンショックの後 私の現在の勤務先も同じ程の辛酸を味わって来ましたので 
 他人事とは思えぬ内容に身体の震えを覚えたほどです









 最近の関心の一つに 出雲と大和の関係が有ります
 桜井の大神(おおみわ)神社は 出雲の神を祀ります
 大和朝廷が 三輪の地に来る前に出雲政権が大和に居たことの証となります
 
 関裕二氏の著作も可也読んでいますが 少し唐突突飛な処も有ります

 蘇我氏との抗争に敗れる物部氏は 資料も少なくその出自が良く判らない部分も多い氏族です

 この本では 物部氏の始祖はニギハヤヒとされ ニギハヤヒは大和の土着首長 長髄彦(ナガスネヒコ)の妹を娶り大和を手中に入れます
 ニギハヤヒはスサノオの第五子で三輪山の大物主神と同一とされ さらに元々日本本来の太陽神は天照大御神ではなく大物主神であるとします

 これは ニギハヤヒの正式なし諡号(しごう いみな)が
 天照国照彦天火明櫛玉饒日尊(あまてるくにてるひこあまのほのあかりくしたまにぎはやひのみこと)であること
 天照大御神はニギハヤヒの妻であり 伊勢神宮の内宮に祀られる「心の御柱」こそがニギハヤヒであると主張します

 更には 乙巳の変で突然現れる 中臣の鎌足(鎌子)は 百済王子 豊璋であると主張します
 大化の改新前に彼の記述はなく 白村江の敗戦時にぷっつりと消息が絶たれます
 百済王子の来日 帰国とその時がぴたりと一致するとのこと

 蘇我氏は 新羅寄りの政策を推進し 中大兄皇子が百済を支援するのには このような背景があったとの主張です

 何やら 眉唾のような印象も有りますが とても興味がそそられます








 日本の歴史を学ぶ上で重要な位置付けにある書「日本書紀」をとても判り易く解説してくれます

 日本書紀は 天武10年(681)に編纂が命じられ 養老4年(720)に完成しています

 1.国の始まりから記し 神武天皇から持統天皇が皇孫皇太子軽皇子(文武天皇)に皇位を譲るまでを記している
 
2.神武から持統まで天皇家のみが皇統を継いでおり「万世一系」であることを主張している
   明治期に岩倉具視が「万世一系」を朝廷への意見書の中で使用している
 3.津田左右吉は
    
a.神話は古来からの伝承ではなく編集者が作成した
    b.神武天皇から仲哀天皇に至る記載は歴史的事実とは認めるが 朝廷および日本書紀を作成した諸氏族の思想を記したもの
    c.天武・持統に関する記載は歴史的事実と認めるが 応神から持統に至る記載は歴史的事実とは認められない
    
d.全文が掲載されている「憲法十七条」は 第12条に国司という記載があるが この時代には国司という制度は成立していないので
     聖徳太子の制定したものではなく日本書紀編纂者の創作であろう
    e.大化の改新(646)の詔は 後の近江令(668)の文を編纂者が盗用したもの
     (近年大化の改新という言葉は使われなくなった)
 
4.天皇の称号は 中国の呼称を天武もしくは持統天皇から使用されている
 
5.天孫降臨の話は 持統から見た皇孫軽皇子(文武天皇) もしくは元明天皇から見た皇孫首皇子(聖武天皇)をモデルとしてアマテラスとニニギを想定し
   
権威化を図っている(天壌無窮の神勅)
 6.日本書紀は天皇家と書記編纂にあたった天皇を取り巻く氏族の権威付けのために書かれ 編纂から外された氏族が 古事記 古語拾遺 続日本紀等の歴史書を
   編纂して権力闘争の一助とした
 7.聖徳太子は モデルは有ったにせよ歴史上の人物としては認めがたい

 とても平明で判り易く 且つ古代の政治情勢が整理できました










 最近の関心の一つに 出雲と大和の関係が有ります
 桜井の大神(おおみわ)神社は 出雲の神を祀ります
 大和朝廷が 三輪の地に来る前に出雲政権が大和に居たことの証となります
 
 関裕二氏の著作も可也読んでいますが 少し唐突突飛な処も有ります

 蘇我氏との抗争に敗れる物部氏は 資料も少なくその出自が良く判らない部分も多い氏族です

 この本では 物部氏の始祖はニギハヤヒとされ ニギハヤヒは大和の土着首長 長髄彦(ナガスネヒコ)の妹を娶り大和を手中に入れます
 ニギハヤヒはスサノオの第五子で三輪山の大物主神と同一とされ さらに元々日本本来の太陽神は天照大御神ではなく大物主神であるとします

 これは ニギハヤヒの正式なし諡号(しごう いみな)が
 天照国照彦天火明櫛玉饒日尊(あまてるくにてるひこあまのほのあかりくしたまにぎはやひのみこと)であること
 天照大御神はニギハヤヒの妻であり 伊勢神宮の内宮に祀られる「心の御柱」こそがニギハヤヒであると主張します

 更には 乙巳の変で突然現れる 中臣の鎌足(鎌子)は 百済王子 豊璋であると主張します
 大化の改新前に彼の記述はなく 白村江の敗戦時にぷっつりと消息が絶たれます
 百済王子の来日 帰国とその時がぴたりと一致するとのこと

 蘇我氏は 新羅寄りの政策を推進し 中大兄皇子が百済を支援するのには このような背景があったとの主張です

 何やら 眉唾のような印象も有りますが とても興味がそそられます







 もう書店の店頭に山口瞳の文庫作品は並んでいません
 
 彼の代表作は江分利満氏シリーズでしょうね
 私は この「酒呑みの自己弁護」をあげたいと思います
 ネットで古本から探しました

 山藤章二さんの漫画も素晴らしいです










































 戦後、何故海軍は戦争に突入して行ったのか、海軍は何をしたのか、生き残った将官や
 士官達が集まって記録を残した本 内部からの反省ですので物足りぬところもありますが
 貴重な証言記録です 大和ミュージアムの館長が編集しています





















 海軍反省会は 10年間一冊ずつ刊行していく予定だそうです
 完結には あと8年
掛かります

























 私の古寺巡りの原点であり
 バイブルだった2冊の名著

 最早絶版かと思っていましたが
 文庫本で残っていました































 NHKの番組のせいか 幕末特集の雑誌が増えています
 幕末の史跡を歩くには もってこいの特集です


 情報系の師匠kuma3から紹介された
 ブログ作成ツールのテキスト

 このHPの他に密かにブログにも
 ココログで挑戦しているのですが
 自分でサイトを立ち上げられるよとの
 アドバイスを頂きました

 早速テキストをamazonで購入
 新しいドメインも取得しました
 後はレンタルサーバーを借りて
 
 勉強します








 歴史探偵の原点と はちまきに有りますが
 半藤氏ならではの視点を愉しく読みました

 初出は少し古いものもあるようですが
 かの吉田茂が対中国政策では大変な強硬派で
 あったとか 眼から鱗の内容も多く見つけました

 最終章の「たられば」で書かれたミッドウェー海戦の
 記事自体は些か首を傾げましたが 魚雷装填の
 運命の5分間が敗戦の原因との説は大嘘であるとの
 主張には驚かされます











 昔から 出雲と大和の関係が
 どうしても良く判りません

 国譲りの神話の真相は
 どういうことなのか

 梅原猛さんが 
 少し疑問に答えてくれています














 本能寺の変についての解釈が
 近年少しずつ変わってきたようで
 近衛前久の関与を主張する説が
 最近多く見られます

 この本では 明智光秀は
 本能寺で信長が襲われたのを
 後で知らされたと書かれています

 私と同い年の著者は元々実業家
 処女作のストーリーは
 大変ドラマチックでした










 話題のダヴィンチ・コードと
 天使と悪魔

 ダン・ブラウン著
 ロバート・ラングドンシリーズです

 作品としては天使と悪魔が2000年に
 発表された第1作 2003年に翻訳
 されています
 ダヴィンチコードは2003年の作品です
 
 作品の評価は この本がミステリー小説で
 あるため 敢えて書きません

 些か刺激的な殺人場面が有りますので
 心臓の弱い方はお控え下さい






 文藝春秋に掲載された評論の文庫化

 TVが自宅になく 電気屋の店頭 街頭TV
 蕎麦屋 友人の家 で垣間見た草創期のTV

 今でも走馬灯のように一場面が眼に浮かびます
 その頃 TV業界の内側に居た著者の視点
 読み直しても面白い内容でした

 











 当代 市川 團十郎 は 青山学院卒
 当代が母校で講演した内容が
 ベースになっています

 芸談の楽しさを味合わせてくれます
















 今年 長谷川等伯 松林図屏風を
 初めて漸く眼にすることが出来ました

 感動の出会いに合わせた様に
 出版されたこの本
 等伯の息子 久蔵が描く櫻が
 油絵の手法を取り入れていると
 書かれています
 
 著者の作品も初めて読みました
 異論は有りますが お勧めの本では有ります










 今まで手を触れずに居た
 藤沢周平に漸く手を付けます

 先ずは文春文庫(左)と
 新潮文庫の40冊を買い込みました










 幕張図書館新刊入荷

 信長の棺以来 加藤廣の著作は
 全て初版でチェックしています

 今回は忠臣蔵
 浅野内匠頭は何故吉良に切り付けたのか
 真相は 読んでのお楽しみです








 講演会で入手した 櫻井よしこさんの著作
 
 彼女の講演は何度か拝聴していますが
 原稿も見ずに 澱むこともなく
 内容は 可也過激です

 真面目に読んでみます














 自署入りでした

 中々素敵なデザインです



















 著者の山本兼一氏を全く知りませんでした
 第11回松本清張賞を 火天の城で
 受賞されているそうです

 右側の利休にたずねよを読み終えました

 腰巻に赤楽が乗っていますが 黒楽でない
 意味が 最後まで読んで良く判りました

 章を重ねるごとに 時代が遡っていく
 面白い構成になっています




 何時か読もうと思っていた隆慶一郎の作品を
 漸く読み始めました
 「にあんちゃん」の脚本家 
 5年間の短い作家活動ののち急逝
 
 処女作の吉原御免状は昭和59年の作品
 第95回直木賞候補作品

 家康の影武者説 神君御免状の
 三つの文字が発端となって柳生を巻き込んでの
 徳川家との抗争は 読者を飽きさせぬ展開で
 愉しませてくれます




 永く暖めていた隆慶一郎の作品
 一気に読み始めました
 僅か5年間の作家活動
 新潮文庫の作品は此れで全部

 着想力 調査力 表現力 娯楽力
 お見事の一言です

 平成元年11月4日 隆氏が急逝され
 「死ぬことと見つけたり」は未完となります

 「花と火の帝」「かぶいて候」と未完に
 終わった作品も多いようですが その作品まで文庫本になっているのは
 作品のレベルの高さ 評価の高さを表わしてるのだろうと思います


 生前は それ程関心が高くなかった「寅さん」
 徐々に興味が深まり 評伝も楽しみになってきました

 凄惨な若き時代の闘病生活を乗り越え 
 啖呵売の修行や 一時はヤクザに加わっての生活
 寅さんは渥美清が生み出したキャラクターであり
 渥美以外では演じられないことが 良く理解できました














 









 文庫本が出るまで待って その後も読むタイミングを計っていたような...
 漸く読了しました 
 聖杯 テンプル騎士団 フリーメーソンと 想像の世界を出入りする話題の
 間を行き来して話が進みます
 既に映画化もされているので 映像でも見てみたいと思います
 ストーリーは後編で流れ始め 最後の結論が今ひとつしっくり来ない展開でした
 



 佐野 眞一が 満州帝国に関わる著作を
 重ねています

 甘粕 正彦は大杉栄を殺害していないことを
 ほぼ証明し 彼の背負った54年を大変詳細に
 追いかけています

 麻薬王といわれた里見 甫の生涯を綴った
 阿片王も読みがいのある一冊でした





 満州帝国については この2冊も
 興味深いものでした

 武藤富男は 戦後明治学院の院長を
 勤め上げています

 二キ三スケの一人 岸 信介の
 満州時代の話も スケールの大きさを
 感じます








 最近 注目している作家 火坂政志の作品を
 新橋の古本市で見つけました
 沢彦は 余り資料の残っていない歴史上の人物
 岐阜の名付親 天下布武印の考案者だそうですが
 新しい視点での信長論を愉しめました

 元来 借りた本や古本は
 読めなかったのですが
 面白そうで手を出しました

 正価¥2,100が 古本価格は¥840
 多少書き込みが有ったり 線が引いてあったりで
 気分が悪いところもありましたが
 買うことが決まっていれば 古本も悪くは無いなと
 思った次第です







 今年スポットライトを受けている
 肝付尚五郎こと小松帯刀をテーマにした本は
 初めてお目にかかりました

 幾つかの小説に出てくる彼のエピソードについても
 ニュアンスの差があって 興味深く読みました
















 体調を崩し 恒例の古都巡りを
 断念しました 至極残念...
 連休中は 自宅休養となってしまいました

 丁度発刊中のサライが敬愛する土門拳師の
 特集を組んでいて 寝床で写真術勉強で
 我慢する結果となりました















 元上司のKさんから頂戴した小説
 司馬さんの直後に 池波正太郎を読むと
 そのスタイルの差に戸惑いが生じます

 池波さんはやはり大衆小説家で
 歴史の切り口や 人物表現に 
 独特の温かさを感じます

 年を取ると 小説を読むときの
 心の切り替えに時間が掛かる様に
 なって来ました






 海音寺潮五郎の著作は
 殆ど読破しているつもりでしたが
 これは初読

 著者が読者に語りかける形で
 書かれています

 寺田屋騒動に至る経緯が
 良くわかりました
 お勧めです











 トップページに掲載している庭の作者
 重森三玲氏の御子息の著作

 もう少し勉強して 庭を見直したく
 書店を探し回りましたが
 全く見付からず NETで求めました
 便利な世の中になりました














 愛読誌 サライ発刊の 入門書
 ガイドブックとしては お勧めです

 


















 少し専門書に近い解説書です
 NETで 見付けました

 学芸出版社
 宮元 健次著

 著者は 1962年生まれ 
 東京藝大院卒とあります

 殆どの図版が 三次元外観パースの
 形を取っているので 素人には
 読みやすくなっています










 入江泰吉の主要な写真は
 何度も見ているのですが
 改めて見直してみると
 その視点の深さに感銘を
 受けます

 もう一度一つずつ
 じっくり巡ってみたいと
 思います

 還暦を迎える今年
 どの仏も 今度お参りするのが
 最後になるかもしれない
 そんな緊張感で対峙したいと思います









 K先輩から恵贈された江戸文字の入門書
 江戸文字の発祥からその種類まで
 とてもわかりやすく書かれています

 著者の橘右近師は 先輩の師匠です
 著者の署名入りでした
















 K先輩からの口上書
 暑中御見舞いの文字は
 K先輩の自筆













 封筒の宛名書きの文字も
 中々洒脱で力が抜けていて
 気に入りました








 美味しんぼ 第100巻
 



















 100巻を並べると
 こんな次第

 最初の4冊は
 職場の同僚 大瀧さんからの
 寄贈品









 司馬遼太郎の極く初期の作品

 梟の城(1959)
 上方武士道(1960)に続く
 1961年の著作

 忍者物 伝奇物 娯楽作品
 大川橋蔵主演で映画化もされたようです








 購入するまで 暫く迷いました
 この手の著作は当たりはずれが多いので

 読んでみると 軽妙で読みやすい文章に
 引き込まれました

 真珠湾攻撃 ミッドウェー海戦
 レイテ沖海戦 夫々の現場に居た人の
 回想録には 迫力が有ります
 山本五十六凡将論に 眼を見張りました

 深い感銘を受けた司馬遼太郎の
 竹之内街道こそという小文に
 淵田氏が登場するのですが
 彼の印象が立体的になった一冊でした






 司馬遼太郎さんの奥様は
 作家の俵萌子さんと机を並べた
 産経新聞文化部トップ記者だったそうです
 みどりさんの文章へのの評価は
 当時大変高かったそうです

 シリーズ3作目のこの作品の文章には 
 物凄く抵抗が有ります 私は嫌いです
 しかしながら 抵抗があるのに吸い込まれます

 自分の気持ちはカタカナ書き 流れるような文章 思わずひきつけられ 
 一気に読み通してしまいます

 気に入らない文章なのに 3作目まで完読してしまう不思議な本です


 本年最後の掲載は 噺家評論
 田嶋謹之助さんは 高名な肖像写真家
 堅実な肖像を撮る人です

 立川談志は 噺家としては評価したくない
 評論家としては 評価していたのですが
 この本に関しては完全な期待はずれでした

 自信過剰で自己中で
 
 明らかに 談志よりは志ん朝の方が
 噺家としては 上でした

 本人もそれが判っていて
 それを認めたくない
 談志って それだけの噺家だった
 そう思う






 信長論としては 異色の存在
 戦は下手だったから始まって
 時代を先駆けたとされる従来の
 信長像を 一旦否定してみたいとの
 著者の主張には 結構のめりこみます

















 あやつられた龍馬は 以前に御紹介しました
 今回は 同じ著者の「幕末維新の暗号」

 表紙の写真の中央に写っているのは
 大室寅之佑 すり替えられた明治天皇とのこと

 ここでも明治天皇すり替え説に出会いました

 








 日本のいちばん醜(みにく)い日
  成甲書房刊
  鬼塚 英昭著

 大変不思議な本です
 1.明治天皇は 孝明天皇の子供ではなく
   大室寅之祐
 2.昭和天皇の父親は 西園寺八郎
   (旧長州藩主で、公爵毛利元徳の八男)
 3.8月14日の玉音版強奪は偽クーデター
 4.クーデターの主役は 三笠宮
 5.昭和天皇の兄弟は 夫々父親が異なる


 半藤一利氏の「日本のいちばん長い日」は 私も愛読した名著でしたが
 当初の発表と 単行本では記述が異なる点を指摘 近衛師団長殺害の現場に
 三笠宮殿下が居た等々
 
 この本を読まれる方は 先に半藤氏の著作を読まれることを お勧めします

 この著作の先に「裏切られた三人の天皇」新国民社刊 鹿島 昇氏の著作が有ります
 この内容は さらに過激なようです(未読)



 多少期待して読みましたが

 司馬遼太郎の「坂の上の雲」で
 無能な指揮官とこき下ろされた
 乃木希典ですが 福田和也は
 この本で反論を試みたようです

 残念ながら 軍配は司馬さんに
 挙げられそうです













 歩き尽している様で見落として
 いる寺社をチェックするのには
 最適な本です

 山折哲雄さんの名前も飛びつく
 原因でしたが 監修だけで
 ちと がっかりでした

 次回の旅は この本で企画してみます










 巷は落語ブームのようですが
 この本は 12人の噺家が自分の師匠を
 語っています
 
 師匠は自分の弟子に 稽古を付けない
 という面白い話が載っています
















 貴方が志ん朝の大ファンであったら
 決して読み逃せない本

 志ん朝師匠が亡くなって もう6年
 2001年浅草演芸ホールの8月中席
 恒例の住吉踊りの光景は 今でも脳裏から
 離れません

 







 貴方が山口瞳の大ファンであったら
 是非お勧めしたい一冊
 
 この表紙のお二人の写真が素敵でしょう

 奥様から見た山口瞳像が 彼の作品を
 貪る様に読んできた私には のめり込む
 愉しい時間を与えてくれました

 治子さんは 一人では電車に乗れない病気を
 お持ちでしたが その原因をこの本で
 告白されています










 此方は 息子 山口正介氏が 
 父の愛した店を再訪する紀行文

 正直なところ 参考書的存在でしたが
 父親の作品を「起承転結のめりはりの利いた文章」と
 書いていますが 実のところ そんなことには
 一度も気が付かず読んできました
 確かに 云われてみるとそのとおり
 それが 読みやすい文章を作っていることに
 初めて気が付きました












 山口瞳の愛した店 愛した味 愛したサービスを
 余すところ無く書き綴った名作

 山口瞳の文章は 読む人に実に優しいと
 感じます

 司馬遼太郎の文章(特に 街道をゆく)と
 山口瞳のそれが 一番私は好きです














 改めて読み直した山口作品














 やはり 山口瞳といえば 此れ
 傑作選の編者は 嵐山光三郎
           (熟年編)

 改めて読み直してみると
 著者の言葉の強さ 感性の鋭さが
 苦しくさえ感じられ 堪えます









 久し振りに 写楽本が出ました
 著者は 内田吐夢監督の次男の妻
 能役者 斉藤十郎兵衛説を実証しています

 豊国との勝負に敗れていく写楽を
 芝居風に展開し 浮世絵の世界に
 我々を引き込んでくれます















 写楽物は 昭和59年のNHKの
 ドキュメンタリーの頃から追いかけて
 います
 池田満寿夫
 小山観翁
 歌川豊国(六代) 
 梅原猛
 明石散人
     等々






 平成7年 東武美術館で開催された
 大写楽展の図版

 照明が暗く 色落ちも激しく
 それ程の大きな感動は有りませんでした

 配色の違う「異版」を比較出来たのが
 収穫でした














 ダヴィンチコードが話題となりました
 初めて イエスとマグダラのマリアが夫婦で
 その間に子供が居たとの設定でした

 この本は フィクションではなく
 実際に イエスの墓が有ったというドキュメント

 近々 TV放映があるようです














 天の時 地の利 人の和

 越後家老 直江兼続の話
 関が原直前に家康への反論を展開した
 書簡の中身をもっと知りたくて
 読みました

 意外と平板に話が進んでいきます

 2009年のNHK大河ドラマ原作に
 決定という腰巻が掛けられていました




 近衛文麿は 日和見とか公家の無責任という評価が
 一般的ですが 日米開戦を避けるべく一番精力を注いだ
 という著者の視点は 新鮮味を感じます

 そもそもの発端は 2.26の処理について
 皇道派に親しみを感じていた近衛に対し
 極端に皇道派を嫌い断固たる処断を昭和天皇に
 進言した木戸幸一の確執を主題に 何故近衛が
 自殺を選んだかを解き明かしています
 このような視点での著作は 此れまで読んだことは
 有りませんでした

 草思社刊 ¥1,575
 鳥居民著

 著者の未完の著作に 「昭和二十年」がありますが
 (全14巻11巻既刊) 読んでみたくなりました
 すりかえられた戦争責任というサブタイトルが
 心に残ります



 赤鼻先輩に薦められて 読み始めました
 女性ならではの描写が見事です

 読み進むうちに 作者のキリスト教への
 信仰の深さを感じます
 明智光秀への想いも深く感じます

 三浦綾子
  細川ガラシャ夫人
   新潮文庫





 今まで中々手が出なかった
 浅田 次郎の作品

 京言葉 多摩言葉をかなり細かく
 表現しています

 登場人物の独白という手法を使った
 ストーリーの進行は かなりスムーズに
 読込めます

 文春文庫刊


 芹澤 鴨の性格 暗殺される背景を 浅田次郎は従来とは異なる説を展開しています
 特に 大和屋押し込み焼き討ちは 裏にもっと意味のある力が働いていたと
 主張しています これ以上は読んでのお楽しみです



 安部 龍太郎著
   恋七夜 集英社刊

 最近 纏め読みしている安部龍太郎氏の作品
 北野天満宮と上七軒に纏わる北野大茶会の物語
 秀吉暗殺に絡んだ北野太夫の恋物語

 安土 信長を中心に書き続けている作者の最新作













 余り興味は無かったこの本を
 読み出してみると 見事に引き込まれました

 1.文章が読みやすい 
   文章が簡潔で 句読点の切り方が読みやすい
 2.ローマへの視点が斬新
   シーザー ハンニバル 帝政 今までの見方を
  一新してくれました
  塩野 七生 さんの 努力に感動です

 単行本はこれで2/3 一気に読み上げました











 便利な地図が出来ました

 安土桃山時代と現在の地図を
 重ねてみることが出来ます
 京都を歩く愉しみが 一つ増えました
















 落語ブームといわれています
 
 昭和53年 落語三遊協会発足当時の落語界を
 金原亭 伯楽師匠が平成16年に書き下ろした小説

 本阿弥書店 ¥1,500(書店では手に入らないでしょう)














 この本は 登場人物が仮名で書かれています 
 落語に詳しい方であれば 直ぐわかる程度の簡単な仮名ですが ご参考まで

   桜 永楽     桂 文楽
   東西亭 美朝   古今亭 志ん生
   東西亭 朝光       志ん朝
   東西亭 とん駒      志ん駒
   三遊亭 金生   三遊亭 円正
   三遊亭 金楽       円楽
   三遊亭 金歌       円歌
   三遊亭 金窓       円窓
   三遊亭 金丈       円丈
   三遊亭 さん公      さん生(川柳 川柳)
   森家 登喜蔵   林家 正蔵
   森家 珍平    林家 三平
   柏家 貴さん   柳家 小さん
   柏家 貴三治      小三治
   竹家 金蔵    橘家 円蔵
   草原亭 羊生   金原亭 馬生
   草原亭 桂馬       圭太(伯楽)
   横川 禽吾    立川 談志
   星の家 金鏡   月の家 円鏡
       仙橋   入船亭 扇橋
   安井 寅雄    安藤 鶴夫




 林家 三平の評伝は
 この一冊しか無いと思います
 
 最近TVドラマ化され
 あの「美子」さんには モデルがいるとのこと
 興味を持って読みました

 三平師匠が闘病生活を送った伊豆の病院に
 昔 私の友人が入院し 闘病生活を
 過ごしたことがあり 単純な評伝とは
 思えずに読破しました

  新潮文庫









 既に絶版となっている本ですが
 昭和19年夏に 時の首相 東条英機の
 暗殺計画 東条内閣倒閣前後の
 ドキュメンタリー

 簗瀬 進 参議院議員のブログで
 紹介されているのを読んで
 WEBで取り寄せました

 最後が少し 尻切れトンボの感が
 ありますが興味深く読みました




 報復召集も さることながら 犬養首相暗殺の下手人が
 この時期には釈放されていることに驚かされました



 「昭和史」を纏められた著者が
 副読本のような形で資料中心に
 解説を加えています

 全6巻 昭和初期を知るためには
 とても良い参考書です
















 東條英機について 此処まで深く掘り下げた本は
 初めてです
 先日 近衛文麿に関する本を読み 昭和初期の状況を
 今度は 東條側から観察出来ました
 
 著者の 保阪正康氏は個人的には東條に嫌悪感さえ
 持ち続けながら 関係者への根気強く取材を続けた
 そうです

 開戦・終戦経緯などは さらりと書き流しています

 読み応えの有る本だったことは確かです











 京都六角堂をスタートとする
 洛陽三十三箇所観音巡礼の
 ガイドブック

 明治の廃仏毀釈で途絶えていたものを
 復興したのだそうです
















 著者の称する「寺子屋」で 
 半藤史観の集大成を語った作品
 何れCDで出版されるそうです












 近藤 唯之は 昔から追いかけてきた作家です

 自身が野球を経験してきただけに 熱い想いが
 伝わってきます


















 関川 夏央氏の近作
 日本海海戦100年にちなんだ刊行か
 司馬遼太郎没後10年にちなんだか?

 いずれにせよ 坂の上の雲を読み直す
 良き指導書でありました















 我が母校での講演録
 しっかり準備をされていることが読み取れます
 確か 彼の母校関大での講演から続いている
 彼のライフワークの一つになってきたように思います

 新潮文庫 ¥514















 坂本龍馬はフリーメーソンだった 
 もしくはフリーメーソンに操られたとの新説

 著者自身がフリーメーソンだったとの話も有るようです

















 此方は 暗殺の犯人は薩摩藩との説




















 極東裁判時に 民間から逮捕された第一号
 里見 甫を取り扱ったノンフィクション

 時代背景がわかってきました

 前半は 里見 甫の足跡を追いかけ
 かなりの迫力ですが 後半戦は
 些か冗長的で...


 新潮社刊 佐野 眞一著
    ¥1800










 入江さんが私の写真と仏像の入門書です













 部屋に一枚
 いい顔の
 仏像の写真を
 飾ってみませんか

 有楽町国際フォーラムにある 相田みつお美術館の
 特別展で 入手しました

 相田みつおさんは 仏教の造詣の深い方でもありました
 彼の愛した仏様を知りたくて訪れた展覧会でした










 司馬 遼太郎夫人 福田みどりさんの回想録

 ご本人の心の中は何時もカタカナで書かれて
 います








異聞本能寺


 朝日新聞社刊
 一志 晶綱 著
 ¥1,900

 著者がどのような方なのか 良く判りません
 お名前は 生まれた三重県の地名に依るもののようです

 9割は佐々木(六角)承禎(じょうてい)の話
 エピローグの直前に本能寺の変の話が始まります

 過去に読んだ本の中で こんなに登場人物の多い小説は
 初めてです






歴史を歩く


 この手の本が出ると つい手が出てしまいます

 新人物往来社刊 歴史読本臨時増刊1月号
 ¥980


















 今話題の「生協の白石さん」

 一時間もかからずに読み終えてしまいました
 東京農工大の学生と生協の白石さんの交流が
 綴られています


 発注担当の白石さんの想いが伝わります
 単位や愛を求める購買者との遣り取りは
 考えさせるものがありました










 私は闘う 老兵は死なず

   何れも 文春文庫刊 野中 広務

 個人的には 余り共感を持てない政治家です
 蜷川虎三との争い 小沢一郎との争いを 
 彼の側から見ると どう見えるのか興味があって
 読みました
 どうも新聞記者のゴーストライターが居る様に
 感じるのですが




 満州裏史

  講談社刊 太田 尚樹著

  副題の 甘粕 正彦と岸 信介が背負ったものがあらわすとおり
  二人に興味があって購入しました

  少し文章が叙情的で 肝心なところで少し筆を緩めた印象を
  持ちます

  何故 大杉 栄 伊藤野枝を殺害したのかについては
  別に犯人が居て 甘粕が罪を被ったとの説をとっています








 私の満州国

  文藝春秋社刊 武藤 富男著

  購入したのは1988年でした
  武藤 富男氏は 日米会話学院を創設し
  教文館社長 明治学院大学学院長を歴任した
  クリスチャンです

  五族協和を真剣に追及した満州での話
  満州国理解の一助にはなると思います









 高橋 邦弘さんの蕎麦打ち講座がNHK教育テレビで放映
 されました
 彼の講習VTRは 品川翁で購入しましたが 改めて復習の
 ため凝視しています
 今年の 新蕎麦がそろそろ手に入る季節です
 年越し蕎麦に向けて始めるには 左膝の具合が心配です












 これまた NHK教育テレビ 志ん生の魅力を
 山本晋也監督が解説してくれています
 風呂敷(ふるしき)で 間男を押入れから出した後
 襖を閉めていないというのは新発見でした

 テキストを購入して 先月は美空ひばりを山折哲雄氏が
 取り上げていたことに気付きました

 山折さんは司馬さんとの対談を何度か読んでいますが
 宗教学者の美空論なんて是非とも聞きたかった

 テキストを読むのが楽しみです









フェルメールとオランダの旅(05.11.20)


 フェルメールとオランダの旅
  星野 知子著
  小学館刊

 著者自身が自分で歩き自分で感じた世界を語っています
 私が見た同じ絵を違う眼で見ている著者に感服します
 私もデルフトに行きたい...










 謎解きフェルメール
  新潮社刊 小林頼子 朽木ゆり子共著
    ¥1,300

 フェルメール情報を集めるのに重宝な本です













 中学の修学旅行で訪れた三千院の衝撃は余りに大きく
 集合時間になっても誰一人その場を発とうともしなかった
 あの感動を今も忘れません
 五木寛之氏が感じた三千院は 私の感じ方とも異なりました
 が大変興味深く読めました














 久しぶりに 読み応えのある政治小説でした
 三木 武吉というと策士と言う印象が強かったのですが
 その政治姿勢は一貫していたことを知りました
 武吉は ぶきち と 読むと思っていましたが
 子供の頃の愛称は タケヤン たけよし が正しいようです

 政治の世界では 誠心誠意ついた嘘は嘘ではないという
 エピソードはが有名ですが 本書ではそれ程強くは
 取り上げていません

 日本経済新聞社 水木 楊著







 津本 陽の作品としては 些か平坦すぎる書き方で
 盛り上がりの無いまま終わってしまった感じです
 信長の航跡を整理するには 良い本でしょう

 幻冬舎 津本 陽著













 小泉首相も感銘を受けた と 腰巻に書いてありました
 少し前に 津本陽著「覇王の夢」に些か失望したこともあり
 手を出すのに躊躇していたのですが 読み始めると本を閉じることが
 出来ず一気に読破してしまいました

 これだけ多くの作家が取り上げてきたテーマをどう料理するのか
 最近 近衛前久謀略説が主流となっており 秀吉は事前に光秀謀反を 知っていたという組上げが多くなっています
 結論は是非ご自身でお読みになってお確かめ下さい
 ミステリーとしても傑作です 感銘を受けました

 日本経済新聞社刊 ¥1,900+税
 加藤 廣著






 柳の下の鰌?
 秀吉に対する視点は 前作と同じように
 感じます
 下巻は 少しだれました












 信長の棺 秀吉の枷 と続いた
 加藤 廣の三部作 完結編

 腰巻には 「真実は敗者の側にある」と
 書かれています

 先日 赤鼻先輩から紹介された
 「細川ガラシャ夫人」の主要登場人物
 明智 左馬助が 3人目の主人公のようです

 所感は 先ずは読んでから











 江戸は燃えているか
    野口 武彦 著
    文藝春秋社刊

 清川 八郎暗殺 天誅組 孝明天皇崩御 赤報隊
 大政奉還 小栗上野介 江戸無血開城

 明治政府がタブーとした7つの事件を追いかける
 こんなに 元資料を読み下したのも初めてです