有田散歩 唐津焼物語
十五代 沈 壽官
藤田 登太郎 師
憧れの器
ほぼ理想の湯呑を見付けました
日本橋島屋で開催された「民藝展」の展示即売会で一目惚れ
鳥取県岩美郡岩美町の山あい 延興寺の地の土を使い 登り窯で焼いている山下清志裕代さん親子の作品
灰釉面取湯呑 切立 青み 余り知られていませんが鳥取は良い窯が多いです
面取りは 私の好みの形 白釉の掛かり方 青みの出方も理想的
容量は180ccです
お値段も 予想外に易く ¥2,750(税込)
知名度の差でしょうか
形としては このマグカップのかたちが有れば 最高です
此のマグカップは 瑠璃色と表示されていますが
ちょっと違うかも
クレジットカードで 購入したので 値段は気にも留めていなかったのですが ¥3,740 でした
前述の通り 通販では¥2,750で 販売されています
以前 中里隆太氏のぐい飲みを 唐津で購入しましたが 東京で購入する半額で販売していました
「一物一価」という詞がありますが 市場価格は原則通りではないようです
1877年 初代 尾野友市が島根県松江に窯を開いて
二代岩次郎が袖師浦に窯を移転
三代敏郎が民藝運動に参加し 柳宗悦 河井寛次郎 バーナードリーチ等の
指導を受ける
現在は 五代目の友彦氏が継窯
写真は 花彫湯呑 \2,365
島根県の銀座アンテナショップで求めました
淡く塗られた釉薬の濃淡が趣があり 飽きの来ない湯呑です
島根県松江は 不昧公の影響もあり 多くの窯元があるようです
私の茶碗道楽の切っ掛けとなった記念すべき器
奈良薬師寺門前の茶屋(今は有りません)で売っていた
瑠璃光焼(命名は 故橋本凝胤管長)
茶屋の親父の弟が焼いていると話して居られました
私が大学3年生のときのことですから 半世紀前になります
未だに此れを超える茶碗には 出会って居ません
値段は 当時5千円でした
久し振りに取り出して一服立ててみました
至極のひと時です
購入したのは 大学在学中の頃ですから
間もなく半世紀を迎えることになります
余り使い込んではいませんが
徐々に貫入もくっきりし始め 茶溜まりの辺りの土の色も少し変化してきたようです
私にとっては 掛け替えのない器となっています
自分なりのイメージは持って居るのですが「此れぞ」と云うイメージ通りの茶碗には中々出会いません
良いなあと思うものは それ相応の金額で手が出ない...
この茶碗は 何気なく覗いたお店に並んでいたもの 何故か心引かれました
お店の場所は 長野善光寺の門前 小振りの飯茶碗ですが抹茶茶碗に使えそうだと殆ど迷わず買い求めました
作者は 荒井弘次氏 1953年東京生まれ 2004年長野県飯山に「あうん窯」を開窯され 灰釉 粉引を中心に焼かれて居られるそうです
以下は「あうん窯」の 作陶体験教室です
http://www.nakajimaya.jp/tougei.html
実際にお茶をたててみると 抹茶の緑がとても映えます 使い込むと又違った趣が出て来そうで愉しみです
茶碗のお値段は ¥2,160 良い買い物でした 価値は値段ではなく使い手が決めるものの典型です
素敵な茶器を偶然見つけました
場所は 五日市秋川渓谷 瀬音の湯併設の売店
殆ど迷うことなく すっと手が出ました
本来 このような半筒形が好きです
勿論 此の青い色にも惹かれました
白い斑唐津の茶碗を探しているのですが NETでは此れと云うものには
お目に掛かれません
器は価格ではありません 皆さんならこの茶碗にどの位の値段をお付けになりますか?
そろそろ この辺で茶碗集めも完了となりそうです
この茶碗には このようなラベルが貼り付けてありました
美濃焼は 直ぐに判りますが 梅花皮手(カイラギテ)とは?
辞書に拠れば 梅花皮は アカエイに似た魚の背面中央部の皮との説明がありました どうもサメ肌のことのようです
釉薬を厚く掛けすぎたり 焼成不足により釉薬が充分に溶け切らず サメ肌上に縮れたものをいう
腰回りや高台付の取巻き部分など火廻りの不充分な下方に出来がちで 此れを一つの見所として審美する
特に朝鮮系の井戸茶碗には腰部や高台脇のカイラギは 約束事とされていた とのことです
茶碗の焼成は 余り高温にせず 低温で完全には焼締めないことが多く
焼締めが甘いと 茶の熱が掌に伝わりにくいので 持ちやすいと云う利点があるそうです
従って この梅花皮も出来やすいと云うことなのでしょうか
新しい茶碗を又買ってしまいました
あきる野(五日市)瀬音の湯併設の売店にて
左は前回訪問時の購入 右が今回の購入品
作者は同じ 藤田 良次氏
高台は 少し高め 井戸茶碗のように口作りがもう少し開いていてくれると良いのですが 元々茶器ではなく飯茶碗として作られたのかも知れません
製作者は 藤田良次工芸とあります
NETで検索しても 見当たりません
値段を見てください ¥900...
前回購入したものも ¥2,500
陶器の値段は 使う人が決めるものとはいえ 無名の作家の作品は高くは売れないのでしょうね
何か 利休居士になったような気分 曰く「値打ちは 私が決める」
毎日の終わりに 一服立てて茶を愉しみます 充分に至福の時を過ごせます
幻の陶芸家 藤田 良次さんの作品
お気に入りの温泉 あきる野の「瀬音の湯」隣接の物産販売所で求めました
ラベルには 藤田 良次工芸 とありますが NETで検索しても
何も情報が得られません
私にとっては 幻の陶芸家です
私の好きな茶筒型
素敵な色合い
掌にすっぽり収まります
上部から見ると わざと少し歪めて面白みを出しています
焼きは 弱めです
電気釜なのでしょうか
彼の作品は 此れで三作目 両脇の茶碗は ¥1,200
中央の今回の作品は ¥2,000のラベルの上に ¥1,400が貼ってありました
¥2,000でも安いと思います
きっと 販売ルートがないのでしょうね
銀座のギャラリーにでも置いて貰ったら 1万円でも売れるような気がします
山形県鶴岡市在住の本間重晴さんの火土水(ひとみ)窯の作品 私の大好きな「粉引き」の湯呑みです
日本橋三越で開催の藤沢周平展のショップに並べてありました
殆ど躊躇することなく買い求めました
NETで調べても HPもありません
唯一見付けのが 以下のアドレス
http://kettle1.net/06-9-hitomikama/hitomikama.htm
粉引きは 唐津の窯を巡っているときに 中里太郎衛門窯で素晴らしい茶碗を見付けた時以来
探し回っていますが 中々気に入ったものが見つかりません
化粧泥の付かない黒っぽい地肌の模様は 釉薬をかけるときに作家が持った薬指と中指の跡のようです
自分で握ってみるとぴたりと合いました
湯呑みの大きさは 鮨屋のものを除けば 180mlと決まっているようです
この粉引きも同じですが 片手で持つには少し大きい 従って自然にもう一つの手も添えてしまいます
両手で包むようにして湯呑みを持つと心もほんのり温まります
陶磁器の町「有田」に行く機会があり 素敵なカップに出会いました
手書きの市松模様が 筆の跡も鮮やかに残り 味わいのある仕上がりとなっています
JR上有田駅(無人駅)から有田駅まで通りの両側に陶磁器店がびっしり並び 焼き物の町であることが良く判ります
喫茶店 飲食店が極端に少なく 一日街を歩き回って 寿司屋 和食店 ラーメン屋 鰻屋が 一軒ずつしか有りませんでした
平日ではありましたが 街を歩く人は極端に少なく 観光客もちらほら
年に一度の市が立つ日は 買い物客でごった返すそうですが 何とも寂しい光景でした
香蘭社 有田の三右衛門(源右衛門 今右衛門 柿右衛門)人間国宝 井上萬二と高名な作家が目白押しの有田
一軒ずつ見て廻ったら何か月掛かることか
「有田散歩」書き始めました
最近 井戸茶碗が欲しいと思って居ましたが 見つけました
少し厚めで 重さを感じます
釉薬は透明
作者は判りません お値段は何と ¥2,000
10倍でも買っていたでしょう
昨年京都の一保堂本店で見付けて 買うか止めるか散々悩み 東京に戻って丸の内仲通の支店に
行ってみると此処には置いて居ない
そんなこんなで 一年逡巡して漸く手に入れた常滑焼の急須 そう左利き用なのです
未だに左でないと出来ないことは 卓球 鋏 野球の打席
ゴルフ(20年前にクラブは折りましたが) これ以外は大体右に矯正しました
でも 基本左利きなので ライター 携帯 SUICA 皆左手の方が使い易い
お茶を入れるのも左の方がやり易いので 此れを探して居りました
多分 数段此れで淹れたお茶の方が美味しく感じる筈です 気分が違いますから...
通常 左用の機材は右利き用のそれに比べて 3割は高いものですが
此れは 左右同じお値段(右利き用も高いということか)でした
私は左利き ぎっちょ用の急須は滅多にお目に掛かりません
左は漸く見つけた左用の急須by一保堂 ¥14,580 240cc
些か高価すぎます
右は色が気に入って衝動買い \2,000 360cc
二人用ですかね
週末は自宅で抹茶を点てて愉しみます 自分で点てると「ダマ」が残ってしまい中々思うようにいかず苦労していました
写真は 一保堂で求めた茶濾器です
抹茶は細かく挽けば挽くほど舌触りが良くなりますが 反面静電気が生じてダマの原因となります
お茶を点てる前に篩(ふるい)にかけると ダマを除去出来て とても円やかなお茶を点てることが出来ます
此れは大発見 とても重宝しています
大小有って購入したのは 小さい方 ¥1,200 自宅用には此れで充分です
私の前職の社員喫茶で使用していた 社名入りカップ&ソーサー
平成4年の本社移転時に開業して以来24年現職のトリコロールが
営業委託を受けていましたが この3月末で退店することとなりました
社名入りのコーヒーカップは 昭和50年代に渋谷東邦生命ビルの24-25階に
UNIVAC教育センターが有り 同じビルにトリコロールの喫茶店も出店していました
当時の教育部長のアイデアで UNIVAC負担でコーヒーカップを作り 教育センターに
来られるお客様に珈琲のケータリングを始めたことから UNIVACとトリコロールの
会社同士のお付き合いが始まります
この時の教育部長T氏を後にトリコロールで専務取締役に迎えました
平成4年に合併後の新本社を豊洲に建設するに際し トリコロールに喫茶室を
委託しようとの発案をしたのが 同期入社の総合企画部長 彼がその後トリコロールの
代表取締役を受けて呉れます
そして 私自身がトリコロールに移籍し 現在に至ります
そんな訳で 此のカップは 私と2つの会社を結び付けるきっかけとなる「縁結びカップ」です
斑唐津茶碗 十二代武村利左衛門作
此れは 名工の作品ではなく所謂数茶碗の部類ですが 何とも親しみを持てる素晴らしい茶碗です
お値段も手頃で 抹茶茶碗だけでなく飯盛り茶碗にしても良さそうな逸品です
高台脇から高台腰の辺りまで 素焼きの土の色が現われていて
釉薬の色を引き立てています
釉薬に溶け込ませた木灰か藁が溶けて 小さな模様を作っています
自然のなせる偶然の技が とても面白い姿を愉しませてくれます
志野と比べると 少し小振りです
磁器のように薄くはなく 持つと少しどっしりとした重みが
掌に伝わり 心地良さを醸成してくれます
改めて 撮り直してみました
使い込んでいますが 余り姿は変わって居ません
不思議なもので 毎日使っていると他の茶器も使いたくなります
NETで色々観ていますが 心に響くようなものには中々お眼に掛かりません
源九郎窯 加藤健氏の作品
使い込んできた志野の茶巾摺れに抹茶が沁みこみ始めて
素敵な様子になって来ました
日本で焼かれた茶碗で 国宝となっているのは 本阿弥光悦の白楽(銘 不二山)と
志野茶碗 卯花墻(うのはながき)の二点しかありません
桃山志野は 人間国宝 荒川豊蔵氏が再現していますが その跡を継ぐ者は少ないようです
土岐市 多治見市の工房を廻ってみましたが 中々気に入るものが見付かりませんでした
加藤健氏は 昭和22年 土岐市の窯元の生まれ
薪窯 ガス窯 電気窯 の三種の窯を持ち使い分けて居られるようです
土岐市肥田の工房 源九郎窯を探したのですが 場所がわからず辿り着けませんでした
最終的には NET(高峰庵)で見付けた品です
早速 お茶を立ててみました
時間が経てばもっと景色が良くなるようにおもいます
有田の真右衛門窯の青磁のぐい呑みです
ほぼ衝動買いしました
以前から欲しかった青磁の器
10年前に台湾の故宮博物院の売店で
悩みに悩んで購入を諦めたことも有りました
今回は ほぼ瞬間で決断
唐津のぐい呑みよりは値段も安く
良いコレクションが増えました
麒麟山を注いだら味も格別と独りごちています
またコレクションが増えました
中里太亀さんの東京での個展で
右の斑唐津を加えました
酒が旨くなります
山車(04.04.30)
飛騨の地酒 山車(さんしゃ)も
大好きなお酒です
調理師専門学校の卒業展示に
使われているのを見つけました
Fire King Turquoise Blue (05.3.13)
遂に手に入れました
米国アンカーホッキング社が1930年代初期から
1970年代後期にかけて 製造していた耐熱性
強化ガラス製品
JADE−ITE と呼ばれた業務用シリーズは
肉厚で翡翠色の美しいものですが
狙っていたのは ターコイズブルー
製造されたのは3年間のみとのこと
米国出張の折にアンティークショップを覗いて
見ましたが 見つからず NETで購入した次第
友人から誕生日祝いに贈られた
ファイヤーキング ミッキー
プリントが少し左を向いているところなど
とてもアメリカ的です
早速 コーヒーを入れてみました
とても ご機嫌です
景品でついてきたウィスキーグラス
これもお気に入り
京都真如堂で手に入れた茶碗
ボケ封じの御利益が有るというのですが
器自体は とてもお気に入りです
横浜元町雑貨店 H&H TRADING
店長は 私の作品(前職で新卒採用した方)
何時も元気なバイタリティ溢れるキャリアウーマン
元町代官坂を上がると左側に有ります
とても繁盛しているようで 当日も開店と同時に
お客様が押し寄せていました
最近 楽天にも通販の店を開店したそうです
店内は 雑貨の嵐
アンティークから幅広く西海岸のものを集めているようです
(正直 細かくは判りませんが)愉しいお店です
見付けたのは キャンドル立て
でも私には 冷酒用のお猪口
縁の厚いグラスも飲み心地は
最高の気分です
渋谷の戸栗美術館で求めた青磁器
私にはぐい呑みにしか見えませんでした
彫りは 蓮だそうです
微妙な濃淡が出て素敵です
値段からすると数物(機械造り)かも
知れませんが とてもお気に入りです
またコレクションが増えました
中里太亀さんの東京での個展で
右の斑唐津を加えました
酒が旨くなります
京都伏見のギャラリーで見つけた
瑠璃色の茶碗
小振りなご飯茶碗です
作品の素晴らしさを写真で
表現するのには 少し時間がかかりそう
作者は 高橋亜希さん
1976年 京都生まれ
佐賀県立有田窯業大学卒
有田の伝統的技法を学ばれ
伏見に陶芸活動拠点を置かれています
銀河をイメージした磁器です
唐津焼十三代 中里 太郎右衛門(忠夫) 作
人間国宝の 作品 お値段は公開出来ません...
何気ない絵付け ざらっとした薄赤い土の色が
なんともいえません
ご飯茶碗に使う贅沢を楽しんだ時期も有りました
何れも 十三代の作品
右は伝統的な唐津模様
左側は 飲み口が四角いのが自慢
愛用の一品です
九谷焼 (04.08.25)
金沢城石川門前で 買い求めました
手書きの九谷焼 柄は山茶花です
20個ほど有った在庫から一番気に入ったものを
選びました
何しろ手書きですから全部味わいが異なります
15代沈寿官作 ぢょか
焼酎を飲むなら ぢょかで呑みたかった
出来れば 14代の作品が欲しかったのですが...
14代は 司馬遼太郎の故郷忘じがたく候の
モデルとなった方です
かまどさん(03.03.01)
長谷川製陶製 かまどさん 3合炊き です
二重蓋になっています
米飯炊きにこの鍋を愛用しています
中弱火で20分 火を止めて20分
ミネラル塩少々 炭を入れて炊きます
赤膚焼
野点用の小型茶器です
学生時代に現地の窯元に行って求めました
昭和40年代の5千円は結構な買い物でした
使い込むと、もっと味が出るのですが
清水の抹茶茶碗 五条坂の窯元の店を全部巡っても
気に入ったものが無く 最後に駅構内の土産物屋で
見つけた安物ですが 結構飲み易く
気に入っています
お馴染み
鮨池澤の湯呑
砥部焼(03.07.26)
伊予の砥部焼(磁器)です
直径18.5cm 高さ8.5cm
写真よりも実際は平底
讃岐饂飩専用丼として使っています
右は砥部焼き 左が波左間焼き
少し文様が異なります
鉢程には厚みもなく
白い釉薬に 呉須の青が
実に見事に映えます
珈琲でも紅茶でも
似合います
サンフランシスコ ユニオンスクウェアのホテルに泊まった時に
ロビーの土産物売り場で見つめました
シカゴ・カウボーイズのマグカップ